夢なのか、幻なのか

寝落ちしている主治医の後ろに見えた光景

 

石を手にして誰かに向かって投げている人たちが見えた。

ああ、私に石を投げているのかと見た。

 

あなたなんていなくなればいい

あなたが来て、私のポジションは消えた。

仕事を奪うな、消えろ。

 

数週間前、酒席に呼び出されて吐かれた暴言の数々

その時は、テーブルをバン、と叩いて、

それこそ、「うっせー、うっせー、うっせいわ」

と、酒飲んでたむろしている暇に勉強せい! と酔っ払いどもに反撃した。

 

だが、それ以来、心がポキンと折れたようで

走りに走っていたエネルギーが尽きたように

不整脈にも悩まされるようになっていた。

 

重ねて、神職を逃げているのではない、よという引っ掛かりが

重荷となっていたのか、バーンナウトしてしまった。

 

石を投げて、どうぞ投げて

私は自分の都合で子供たちの生活も中断させて

あなたのポジションも奪って

あの人にも、この人にも心にさざ波を起こさせてしまった。

 

バランスを崩しちゃったよね、

みんながうまく回していたところにいきなり入ってきて

邪魔よね・・・

子供たちも環境変わって辛いよね

 

みんな私が悪い

石投げて、当然

投げて・・・

私も疲れたし、もういいし・・・

 

牙むいてごめんね。

他人に牙むくって、

あなたたちの親にも家族にも牙剝いたってことだよね。

悪いよね・・・

 

みんなごめんね。

私が存在したばっかりに、みんなに迷惑かけてごめんね

石投げて殺してしまって、いいよ。私なんて。

 

違うか・・・

殺人やれって・・・本当に・・・自分で死ねよ・・・だよね。

 

消えたいけど、子供たち・・・

どうやって生きていくのよ

 

死んでも生きても迷惑かけているんだね、私

 

どうしたらいいですか。

 

誰か助けてください

 

どうしていいかわかりません。

誰か、私を助けてください

人ではない・・・人はもういい、

神様・・・

私を助けてください 

 

目を開けて

心電図モニターから聞こえる自分の心拍数を確認した

 

先生の後ろにぼんやりと十字架が見えた

石はそこに向けて投げられている。

 

ああ・・・

 

鳥肌がたった。

 

やめて・・・

やめて

 

あの方に投げてはいけない

みんな怖くないの

私に投げるの

あの方は何も悪くないの

 

だが誰も投げるのをやめようとしない

なんでお前はここにいるんだよ、

いなくなれよ、

酒席の暴言と共に

石を投げている

 

やめて・・・

私に投げて

あなたたち怖くないの、

あの方は神様なんだよ、怖がらないとだめなんだよ

 

尽き果てたと思っていたのに

泣きじゃくって、やめるように手を伸ばした

 

「あなたにはできない。わたしがした。あなたにはできない」

 

静寂なのに声

声なのに静寂

 

「わたしがした。あなたにはできない」

 

はっきりと十字架上の神様を見た

足を組んで石を受けている神様の真似をして

足を組んで手を広げて、自分も十字架刑を受けようと真似て・・・

号泣した。

 

「先生、点滴外してもらえますか、家に帰らせて下さい」

 

何を言い出すのだ、というやり取りのあと

後で説明します、電話をしなければ、今電話をしなければ、と

 

外国に居住している姉がクリスチャンだということを思い出していた

国際電話をかけた。

 

congratulation、すぐに行くからと

姉は本当にすぐ帰国し、私は洗礼を受けた

 

聖書を読んだこともなかったが、

水に沈むとき

あまりにも死ぬことが心地よくて

生まれ変わることが気持ちよくて

20年経ったが、今でもあの日を鮮明に覚えている。

 

あなたはイエス様をあなたの救い主として信じますか。

はい。

 

神様と信じますか。

はい。 

 

生まれたままのもがき苦しむ魂の殻が割れたあと、

洗礼をうけ、

神様の言葉がダイレクトに再生のいのちとなって

主と共に歩む人生が始まりました。

 

 

 

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